おもに市販されている塩の製法について、
まとめることにしました。
これらの塩は
ごくごく一般的に販売されているものです。
天日塩で、メキシコやオーストラリア産。
製造工程で《洗浄、溶解、立釜、粉砕、混合》の文字が見えます。
まず、メキシコやオーストラリア産の「天日塩」と聞くと
なんとなくイメージよく聞こえます。
けれども、ここで作られているのは工業用の塩です。
食用ではありません。
工業用に作られた塩はほぼ塩化ナトリウムで、
他のミネラルを含みません。
その塩を原料にすることで、生産コストを抑えています。
では、製造工程をひとつひとつ見ましょう。
洗浄
汚れを落とすための洗浄もありますが、
塩の製造工程で「洗浄」というと、
ナトリウム分だけを残すための工程を指します。
ナトリウムの飽和水溶液(それ以上ナトリウムが解けない濃度の水溶液)
で洗浄すると、ナトリウムは溶けずにカリウムやマグネシウムが溶け落ちます。
つまりナトリウム濃度を高めるための工程です。
溶解
「溶解」とは塩を溶かすこと。
大きな固まりで輸入してきた天日塩を溶かすことを指します。
立釜
完全密閉型蒸発缶を用いて、減圧または加圧状態で加熱蒸発させて、
塩水を濃縮または結晶化する工程をいいます。
粉砕
塩の結晶を粉砕して小さくする工程をいいます。
混合
添加物を加える、または違う塩を混合する工程をいいます。
このように、塩の製造は組み合わせでおこなわれます。
塩の製造工程については、こちらに一覧で示されています。
画像もあるので、詳しく知りたい方はどうぞ。
天日塩(メキシコ、オーストラリア産)、
洗浄という表示のある塩はほぼナトリウム100%の塩です。
海そのままのミネラルバランスではなくなっています。
いのちが海から生まれてきたことを思えば
このミネラルバランスは崩してはいけないものなのではないのかな。
(バランスを崩してはいけない理由は、前回書きました。)
https://terrajin.com/2018/09/25/%E3%83%9F%E3%83%8D%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%81%AE%E8%A9%B1%E3%80%8A%E5%A1%A9%EF%BC%9D%E3%83%8A%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0%E3%81%A7%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%84%E3%80%8B/
日本では20年前まで
塩は専売公社で製造販売されているもの、一択でした。
でもいまは選択できるようになりました。
このような塩は、減塩ではなく、
使ってはいけない塩と私は考えています。
海水の塩分組成の比率はヒトの体液とほぼ同じであると
言われることがあります。
ヒト生体の塩分濃度は約0.9%、海水の塩分濃度は3.4%。
ミネラルバランスは以下の通り。
ミネラルバランスで見ると、近しいと言えるかな…。
元素成分 | 血液 | 海水 |
塩素 | 49.3% | 55.0% |
ナトリウム | 30.0% | 30.6% |
酸素 | 9.9% | 5.6% |
カリウム | 1.8% | 1.1% |
カルシウム | 0.8% | 1.2% |